ひろしのあの町あの家

初めてなのに懐かしい。そんな古い町や家が好きです。

カテゴリ: 本の表紙絵・挿絵

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 この本では、表紙のほか挿絵として、上の左3枚の絵が使われています。
今回、自転車は新たに描きました。以前に描いた中から、デザイナーがハンコ屋と薬屋を選び、モノクロで載せています。

 大きな絵の5人家族は、初め絵の中に描いたのですが、絵が込み入ってしまうということで「没」。でも、線画に描き直すことで帯の方に復活を遂げました。この家族の様子は、帯に隠れた絵の部分に話がつながっています。
 久しぶりに家族そろってのお出かけ。バス停での出来事です。
 みんなの前を、蕎麦を担いだ出前持ちが曲芸師のように走っていきます。物まね上手な次女は、さっそく姉と自分のバックで蕎麦屋の真似をして、みんなを笑わせます。一方、お父さんは、時間になっても、なかなか来ないバスにイライラ。そこへちょうど、タクシーが来ました。「しょうがない、タクシーにしよう!」と手を上げ呼び止めました。でもその後ろには、遅れてきたバスが見えるではありませんか。
 5人の家族構成は、我が家のほぼ20年前の姿。その頃はすでにマイカーの時代だったので、こんなバスを待つ光景はありませんでした。イメージはそれからまた30年くらいさかのぼります。このお父さんは、ぼくではなくぼくの父。外出のとき、いつも背広にネクタイ、ソフト帽をかぶる父のイメージです。バスしか交通手段がなかった子供の頃、バス停で、よくこんなことがありました。



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 螢好織襯から依頼電話の後、先方から送られてきたデータ画像は、見覚えのある家々が軒を並べ、タイトルが入った本の表紙でした。個々の家々は、ブログに載せたぼくの絵だけれど、新たな架空の町並みができあがっていました。さすがに本のデザイナーです。明確なコンセプトと具体性をもって依頼してくるものだと、感心しました。

 昨年の相鉄ギャラリーでは横長の「山手の洋館」を描きました。いつの日か「絵巻物・熙代照覧(きだいしょうらん)」のような、店が並び人々が賑わう町並みを、描けたら楽しいだろうなー、と考えていました。江戸時代の「熙代照覧」には程遠いのですが、今回の設定は昭和3、40年代。ぼくの町並みのイメージも膨らみます。このように正面から見た家々は、遠近法をまじめに考えると描けなくなってしまいます。つじつまの合わない箇所があっても、「ノー・プロブレム」で進みます。

 この原画(クリックで拡大できます)は、以前に描いた絵をベースに新たな家や、インターネットから探し出したレトロな乗り物やそば屋の出前も加え、店の名前も変えました。タイトルの邪魔にならないように電柱を移動したり、背表紙の絵を低く抑えたり、本ならではの調整もありました。空の色は、本のイメージカラーになります。一発勝負の絵具では怖いので、パソコンでの彩色をお願いしました。
 初めに送られてきたイメージ画、ぼくのラフスケッチ、線画という各ステップのたびに、細かな指示がだされ、何度ものやりとりの後、やっと着色までこぎつけました。
 自分で描きたいものを好きなように描く、いつもの絵と大分勝手が違います。久々の集中と緊張そして寝不足気味のイラストレーター?の一週間でした。



 ○山手の洋館
   http://blogs.yahoo.co.jp/hiroshi60hiroshi/22577410.html

 もと絵
 ○京都を支える(表紙表)
   http://blogs.yahoo.co.jp/hiroshi60hiroshi/13969513.html
 ○茨城県桜川市雑貨屋(裏表紙・右端)
   http://blogs.yahoo.co.jp/hiroshi60hiroshi/25230009.html
 ○量り売り(裏表紙・左から2軒目)
   http://blogs.yahoo.co.jp/hiroshi60hiroshi/18297718.html

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 ビックニュースです。ぼくの絵が、本の表紙に使われました。
その本は、『自分史回想ノート』。阪急コミュニケーションズから6月下旬に発売になったばかです。本の内容については、下記の「本の紹介」を開いてみてください。
 書店に並ぶ本に関係したのは、初めてのこと。早速、雨の中、横浜の大きな本屋さんのチェックに回りました。何と!有隣堂では本店と西口ダイヤモンド店では、平積みされていました。新刊だからか?出版部数が多いからか?それとも、売れそうだと本屋が思ってくれたのか分かりませんが、平積みは大したものです。ぼくもつい買ってしまいました。

 5月22日(木)夜8時頃に一本の電話、妻が出ました。
「ブログを見て電話をしてきたそうよ」
 ブログには名前も電話番号も書いていないし、なんか怪しい?と疑いながら電話口へ。阪急コミュニケーションズが出す本の表紙に、ぼくの絵を使いたいとのこと。
 えー、本の表紙!すごい話じゃないか、と心拍数が上がりつつも、そんないい話、素人のぼくなんかにくるのかなー?と内心まだ疑っています。
 電話をくれたのは、本のデザインを担当している螢好ルタ。話し方から信頼できると思いつつも、ぎこちなく了解。次の月曜日から期限は一週間で、初めての本の仕事が始まりました。
 あの夜の電話、今にして思うとすごくラッキーな電話だったのです。しかも22日は木曜日。木曜日は今も変わらずラッキー・サースデイだったのです。


○本の紹介(阪急コミュニケーションズ)
 http://books.hankyu-com.co.jp/_ISBNfolder/ISBN_08200/08206_jibunsi/jibunsi.html 
○株式会社 スタルカ
 http://www.starka.co.jp/
○ラッキー・サースデイ(ブログより「県博のラッキー・サースデイ」)
 http://blogs.yahoo.co.jp/hiroshi60hiroshi/35071654.html

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